戦兔の病みも止まらない。仮面ライダービルド第21話感想。
仮面ライダービルド第21話「ハザードは止まらない」の感想だ。
龍我を止めるため、ハザードトリガーを使う戦兔。だがそのせいで、自身も制御が効かなくなってしまった。
戦兔と龍我は、暴走を止められるのか?
ライダーの宿命
暴走の果てに、とうとう三バカの一人をヤッてしまった戦兔。当然ながら激しいショックを受ける。
「俺がやったのか……!?」
同族殺しは仮面ライダーの宿命なので、これはどうしようもない。歴代ライダーも通ってきた道である。果たして戦兔はどのような反応を示すのか?
「もう戦いたくないんです…………」
すさまじく病んでしまった。蚊の鳴くような声が、ますます同情を誘う。
今までの得意げな感じはどこへ行ってしまったのか。一見オレ様にみせかけて、実はナイーブなヒロイン気質の持ち主であった。
一人が戦闘不能になってこれだと、半年後にはどうなっているか実に心配である。きっとPTSDに悩まされ、まともに暮らせまい。
去年も去年で命を扱うライダーたちだったが、土下寝で謝るヤツがいたり逆に高笑いするヤツがいたりと、リアクションは悲喜こもごもであった。いつものことだが、ちょっと振り切れたライダーの方が日々楽しそうである。
息子の尻ぬぐい
ライダー同士がぶつかることで、街の被害は広がる一方だった。戦兔は一人殺しただけで落ち込んでいるが、広い目でみるともっと大変なことになっている。
あまりの犠牲の大きさに、東都・北都政府のリーダーがついに動く。
「代表戦で勝敗を決めたい」
幻徳が今までやってきたことを、かたっぱしから片付けて回る親父。暴走リーダーの後始末の心労はいかばかりか。
だが許さん
代表戦には、ビルドが出ることが勝手に決められてしまった。だが戦う気のない戦兔は秘密基地を飛び出し、三バカ・青羽の墓参りに訪れる。
するとそこへ、猿渡もやってきた。
「オレを殴ってくれ!」
「お前のせいじゃねえ」
病みがエスカレートする戦兔、まさかの猿渡に慰められる。
「オレは進化を燃やしてお前を倒す……!」
実のところは、殴りはしないが許さんということだった。まあ殴って済む問題じゃないから仕方あるまい。
確かにここで殴らなくても、代表戦で殴り合うことになるのだ。本当に殴られる気があるなら、決闘の場で棒立ち状態ならいいのかもしれない。
諸悪の根源
それでも迷いの消えない戦兔、あろうことかマスタークの元を訪れる。マスタークは特訓を付けてくれると言うが、乗り気になれない。
「何をためらっている?」
思えば数々の事件の背後には、コイツが絡んでいる↓
・パンドラボックスの悲劇を起こした
・ファウストを作り出した
・龍我に濡れ衣を着せた
・戦兔をビルドに仕立て上げた
・ナイトローグへの無数の横やり
・北都の首相を焚き付けて戦争をしかけた
・スクラッシュボトルを戦兔に作らせた
・三バカに命の危険を負わせた
・ハザードトリガーを戦兔に渡した
数々どころか、悲劇のほぼ100%はマスタークが元凶だった。
もっともらしくお説教を始めるが、この男にだけは言われたくないものだ。真の平和を取り戻すなら、やっぱり皆でマスタークを倒すのが一番早いんじゃなかろうか。
ついに始まった代表戦。ここで東都と北都の決着が付く。トラウマを抱える戦兔、猿渡とどう戦うのかみものである。