枯れ女の自由奔放ライフ

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ツルギ、影が薄い。劇場版・宇宙戦隊キュウレンジャー感想。

劇場版・宇宙戦隊キュウレンジャー「ゲース・インダベーの逆襲」を観た感想だ。

特撮の劇場版を観るなど、一体いつぶりのことか。果たして映画の中で、レンジャーはどんな活躍を見せてくれるんだろうか?

※以下、ネタバレがあるのでご注意ください。

 どうしてこうなった

物語開始冒頭から、チキューに巨大な彗星が迫る。衝突までの残り時間は、あと72時間しかない。

「司令ー!!」

オマケに司令は、いきなり敵に撃たれて宇宙へ放りだされる。5分も経たないうちに窮地へ陥る不憫なレンジャー勢である。

劇場版ではいつもレンジャーの方がライダーよりも時間が短いので、早足の展開になりがちだ。毎年大ピンチの状況にポンと放りだされるのが、レンジャーの哀しき宿命だ。

ガルのダジャレ魂

敵のゲース・インダベーの狙いは、強力なケルベロスの力を手に入れることだった。しかしその力を使えば、チキューに迫る巨大彗星を壊せるかもしれない。

「良いこと思いつきやガル!!」

ガル、この場でいきなりのダジャレをかます。このオオカミ、こんなキャラだったろうか。

こういう流れだといつもなら、司令がオヤジギャクをかますところだろう。これは、ガルなりの思いやりだったりするんだろうか。

司令がダジャレ好きな理由

司令とゲース・インダベーは、元々リベリオンの同僚だった。かつては一緒に、ケルベロスについて研究していたという。

この男、どこからどう見てもお笑いが好きそうである。司令のダジャレ好きは、もしかしてこの同僚のせいだったりするんだろうか。

どんなふうに重い?

リーダーのゲースに、手下のカールとオーモ。ゲスい・軽い・重いの三拍子が揃っている。

ゲスいと軽いは何となくイメージがつくが、重い悪役とはどんな感じのやつなのか。ちょっと失敗するとすぐ落ち込んで、戦意喪失してそうだ。敵よりもむしろ、味方の方が苦労が多いかもしれない。

これまでのくだりは何だった

ケルベロスの力をインダベーよりも先に手に入れるべく、3つの力のゲットに走るレンジャー一同。チャンプ・ハミイ・スティンガーの3人は、そのうちの1つをかけてプロレスの勝負に巻き込まれてしまった。

相手の反則・乱入などの末に、何とか勝利を収める。

「流石だな、相棒!!」

そして、勝利を喜んでいる間に敵にケルベロスの力を強奪される。今までの勝負のくだりが全部台無しである。

確かに、勝ったらケルベロスの力をやるとは誰も言ってない。せめてチャンプが戦っている間に、残り2人でこっそり盗み出すなどの作戦を思いつかなかったのが悔やまれるところである。

今まで何してた

そんなこんなで、敵側に全ての力が渡ってしまった。ケルベロスは復活するし皆はボロボロだしで、もう為す術がない。

「司令ー!!!!」

と、ピンチなところでタイミングよく現れ、仲間を救い出す司令。これまで何もしてなかったのに、良いところを全てかっさらっていきやがった。

宇宙をさまよっていたらツルギが助けてくれたらしいが、だったらそれまで何をしていたのか。レンジャー一同は司令を暖かく迎えていたが、むしろタコ殴りにしても良かったと思う。

付ければ良いってもんじゃない

しかし司令が帰ってきても、ピンチは続く。復活したケルベロスが、街で大暴れしている。

ツルギの機転により、ヘラクレスキュータマを投入。ヘラクレスを仲間にすることに成功する。

「これは伝説のヘルプだ!」

これまで影の薄かったツルギの、数少ない活躍の場である。

しかし伝説のヘルプというと、ホストクラブで重宝されてそうな肩書だ。何でもかんでも、伝説を付ければ良いってもんじゃないのかもしれない。

鍵を握っていたキュータマ

ケルベロスの力を借りて、チキューに迫る彗星を止める作戦に出る。が、彗星の力の前にはケルベロスも対抗しきれなかった。

しかしレンジャーには、起死回生のキュータマがすでにあった。

ケルベロスも犬じゃき!!」

このどたんばで、まさかのツキキュータマ発動。ケルベロス、月の光を浴びてパワーアップする。

単なるネタ系キュータマかと思ってたら、まさかこんな重要な役割を持った秘密兵器だとは予想外である。

本編の方でもぜひ、もう一度くらいムーディ回を設けて欲しい。

〇〇玉?

最後は、チキュー全体キュータマになる。レンジャーのみならず、星単位の力をかけた総力戦となった。

皆の力を結集して大きな敵を撃破するというのは、同じ東映系列の龍の玉を集める物語をほうふつとさせる。だったら最初からその力を使えば良かったじゃないかというのは、言わない約束である。

 

数々のピンチをのりこえて、キューレンジャーは今回もチキューを救った。実に楽しいひと時であった。

意外とツルギの影が薄かったのが残念だが、この分は物語の後半で取り戻してもらいたい。